ロック好きに聴かせたい日本語ラップ10曲(各レビューつき)

 

「毎年、フェスに行く!!」

って人と話をすると、めちゃくちゃ音楽愛にあふれています。
知識もあるし、グッツも買うし、音源をよく聴いてます。

 

なのに、私がどんな音楽が好きか尋ねられて、
「HIPHOP」
って答えると、決まってこんなリアクション。

 

「あ〜、そうなんですね」

 

それで終わりかい!
と拍子抜けするぐらい会話が盛り上がりません。

 

そう、ロック好きとHIPHOP好きは全然リンクしてないんです。
リズムが違うし仕方ないとも思います。
現に、フェスでもHIPHOP系アーティストは数えるほどしか出演していません。

なんでだよ!と歯ぎしりをしていました。

 

しかし2017年頃から、HIPHOPから派生したTrapというジャンルが人気を集めました。


『 Trapは現在のパンク? 』

 

なんて言われるほど、Trapとパンクは親和性があると言われています。Trapが流れるとお客さんはどんな反応をするか、このLive映像をご覧ください。⬇︎


(“
YENTOWN”所属のMONYPETZJNKMNは、Trap系でヒット曲を連発してます。)


お客さんがもみくちゃになって飛び跳ねてます。
「おい!」「おい!」と叫びながら拳をあげています。

ノリ方がロックと変わらないですよね。

2018年に入るとTrapも進化・多様化し、ロックを取り入れた曲も増えました。

そこで、このコラムではロックファンに聴かせたい日本語ラップ10曲を選びました。

入り口はロック色が強く、進むに従いHIPHOP色が濃くなっていきます。

 

「ロック好きの私が、本当にHIPHOPを好きになる???」

 

なんて疑いながら聴いてもらっても構いません!
好きになってもらえる自信があります!
それぐらいカッコいいです。

最後までお楽しみ下さい。


 

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Shurkn Pap (from MaisonDe) /Road Trip】


〓 拳を振り上げて聴くHIPHOP 〓


姫路のHIPHOPクルー MaisonDe のメンバー Shurkn Pap のソロ作。

ロッキンなドラムにブリブリのベースにエレキ。
そこにTrap経由のラップが乗れば、最新型ロックになっていた。
ロックのダイナミックさ、Trapのトリップ感、そして車好きのヤンチャさが絶妙にMIX。
熱くクールな曲に仕上がっている!

監督は、気鋭の映像作家:Spikey John。
曲もカッコいいが、映像もどこを切り取ってもカッコいい!

 

 

X (formerly Twitter)

 


【Hideyoshi/くだらない】


〓「全部くだらない まともじゃいられない」〓


歪んだギターに胸が掻きむしられる。
不安でギリギリの心。
意味なく走りだすなど、力をもて余す若者の心情が描かれる。

それでも聴いた後に清々しさが残るのは、ネガティブな感情を曲に全部吐き出せたからか?
青春とはそいうものだからか?

くだらなさをユーモアで笑い飛ばそうとする映像に好感がもてる。

 

 

 


【KENSEI/Revenge Remix feat.Fuji Taito 】


〓「これがなければ少年A」〓


これは地方に住む若者のブルース。
たまりにたまった憤り。
発狂寸前のギリギリの気持ちを曲にブチまける。
そう「あとは上に上がるだけ」。

後半、Fuji Taitoによるイった目とほとばしるラップにも注目!

 

 

 


GOBLINLAND/HONNE / NEO CHINPIRA】


〓 叫びが突き刺さる 〓


大阪で大暴れしているTrap系ユニット:GOBLIN LAND

1曲目『HONNE』は、ロックな曲にオートチューンをかぶせているのが新鮮に聴こえ、最新型のピストルのよう。

続けて『NEO CHINPIRA』を聴くと、Trapがパンク以上にパンクだと気づかされる。
おそらくセックスピストルズが出てきた時、歌詞やファッションの過激さ以上に、初めて聴く音楽に驚いたはず。
それぐらいTrapは革新的。

未知な音に、大人は拒絶し、若者は熱狂する。

 

 

 


【DJ TY-KOH/Scooter (REMIX) ft. Merry Delo & KOWICHI】


〓 スクスクスクスクゥー♩ 〓


兵庫県加古川市の現役高校生ラッパーMerry DeloによるヤンキーTRAP。
大人になりきれない背伸びした感じを、原付バイクに象徴させてて上手い。
「夏は顔に虫が当たり」など
コンビニ前で喋っていそうなリリックも面白い。

カットインする「スクー×4♪」が、妙な清涼感があってクセになる。

 

 

 


【kZm/WANGAN (Prod. brandUn DeShay)】


〓 純度の高いハードコア 〓

YENTOWNに所属するkZm
ライブで観客が1番モッシュするのがこの曲。

ブレーキの壊れた車で高速を逆走するような、死と隣合わせのスリリングさ。
それでもニヤリと笑う狂気も兼ねそなえている。
アドレナリンは全開。
こんなCOOLに飛ばされる曲、他にない。

 

 

 


【總/71 ( prod.DON-8 ) from 8cloudbroz】


〓 『誰よりもヤバい音を奏でたい』〓


大阪を拠点に活動するSEERESクルーのメンバー 總(そう)。

混ぜると危険。取り扱い注意な曲。
言葉に毒があって、刺さると脳内がビリビリしそう。
ダークな色気に魅了される。

スイス出身のアニメーターCOCOによる映像。
突き抜けた毒々しさに魅了される。

 


 


【DJ PANASONIC/RUN THE CITY ft. DRAGON P, YOUNG YUJIRO, CHAKRA】


〓 大阪に、愛と闇をあぶり出す 〓


歪みまくったギターが印象的なトラック。

悪役俳優ばりの存在感と声で応えるラッパー3人。
「立ちこぎで What’s up!」と
自転車で蛇行走行するあたりに大阪らしさがにじみ出る。
映り込んだ子供達との並走もいい。

 

 

 


【BAD HOP/Kawasaki Drift】


〓「KAWASAKIまたがり全国 」〓

 

今や日本HIPHOPでNo. 1の人気を誇るBAD HOP
ワンマンライブで3000人を動員。
このMVも240万回再生(6月27日現在)されている。

ソロ活動も頻繁におこなうメンバーが全員そろったMVは、無双感が半端ない。
それぞれのラップに個性があり、お互いが刺激となり、高め合っているのが分かる。

川崎から全国へ、世界へ。

この勢いは当分止まりそうにない!

 

 

 


【ANARCHY & K.A.N.T.A/MONKEY TALK】


〓 これはアップデートしたパンクか? サイケか? 〓


バイラルヒットした【Awich/WHORU?】のANARCHYからの回答と言える曲。

ノイジーなサウンドは細胞をざわつかせ、本性をむき出しにしていく。
K.A.N.T.Aが歌うフックのサイケ感に飛ばされる。

 

 

 


さらに聴きたい人へ


ロックファンの方、少しはHIPHOPを好きになってくれたでしょうか?

「食わず嫌いだったわ」

なんて言ってもらえると、最高に嬉しいです。

上記の10曲以外に、紹介しきれなかったおすすめ18曲を挙げました。
連続して聴けるのでカッコいい曲と出逢ってください。

また、毎月オススメのプレイリストを作っています。
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