【日本語ラップ 2019】5月のおすすめMV10選(各レビュー&一部コメントつき)

どうも、HIPHOPライターのドラム師匠です。

5月はTwitterにて、
MVレビュー ➡︎ 37本
Liveレビュー ➡︎ 4本
そしてブログ記事2本書きました。

そんな私が気になった

|5月のHIPHOPトピック|

 

① THA BLUE HERBが、2枚組全30曲入りアルバムを発売するとアナウンス!

 

音楽がストリーミングで聴かれ、リリースのサイクルが早くなっている昨今。リリース形態が4〜6曲入りのEPが主流になりつつある。

そんな時流はお構いなしに、自分たちの挑戦すべきことに向き合った結果、出た答えが2枚組アルバムだった。しかもフィーチャリングなし、ビートは全て O.N.O. 。2人で作りあげた7年ぶり全30曲150分超の新作が7月3日に発売される。こんなことができるアーティストがどこにいる? THA BLUE HERB しかいない

 

②「RYKEY × BADSAIKUSH feat.MC 漢 / GROW UP MIND」が、公開1ヶ月以内に90万回再生される(’19.6.1現在)

 

ハードな内容のリリックでありながら、ここまで再生されるのは快挙。RYKEY × BADSAIKUSH 名義で作品がリリースされる予定で期待が高まる。他にも OZworld a.k.a. R’kuma や ZORN が、1日で軽々と10万回以上再生されている。

 

③ 愛媛の16才ラッパー 寝坊主 のLIVEツイートがバズる

 

大阪で行われたHOOK UPというイベントにて、 寝坊主 が行ったわずか10分のLIVEが凄すぎると話題を呼ぶ。見た目とのギャップもあり、会場にいたオーディエンスの度肝を抜く。日本のHIPHOPのヤバさが、確実に受け継がれていることを象徴する出来事。

 

 

※後ほど長崎出身の16才クルーMADz’sをフィーチャーした曲を紹介します。

 


ということで’19年5月にYouTubeで公開されたオススメの10曲を紹介します。今回、MADz’sのKohjiyaさん、DUSTY-Iさん、夜猫族のnomaさん、VEXELさんからコメントをもらいました。どんなことを考えて楽曲が完成したか、その過程を語ってくれています。読めばHIPHOPをより深く楽しめること間違いなしです。

有名・無名問わずセレクトしたので最後までお楽しみ下さい‼️

 

※ 歌詞 = リリック、サビ = HOOK、ラップをしているパート = Verse とHIPHOP用語で表記しています。
※ 本文で赤字のついたアーティスト名は、Twitterとリンクしています。


 

 


|Leon Fanourakis / Guerrilla|

( Prod. by Chaki Zulu )

ANARCHY率いるレーベル「1% | ONEPERCENT」と契約し、リリースが期待されていた Leon Fanourakis 。満を持しての1stアルバムからのリード曲第3弾は、Chaki Zuluによる緊張感あるトラック。

「銃口 並み 口 マシンガン」

リリック通り、言葉が途切れずダダダダと繰り出される。それでいてHOOKで作ったタメがグルーヴを生み出し、聴く者の飢餓感をあおる。ラップスキルに圧巻のカ・イ・カ・ン。

 

この曲が収録されたアルバム
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|DUSTY-I / 独白|

( Prod. by Pay a.k.a Wildpit¢h )

 

LIVEでは、アカペラでもライミングだけで客をひきつける愛知県豊川の DUSTY-I

フックはなくラップだけで勝負。言葉を一つずつ敷き詰めて道ができ、振り返ると曲になっていた。そんな楽曲。

全部がパンチラインというだけあって、途切れず迫りくる怒涛の40小節。緊張感そのままに1発撮りで撮られたMV。DUSTY-Iが振り向いた瞬間の眼光にゾクゾクする。

 

DUSTY-I からのコメント

このプロジェクトは、ビートメーカー/ラッパー/映像作家であるPay a.k.a Wildpitch が流れを作ってくれました。リリース予定はなかったのですが、仮レコーディングをした瞬間、これは世に出そうと思いました。

タイトルの「独白」はビートを聴いた時に思い付き、最後はこの言葉で締めようと直感で決めました。

制作開始からリリースまでのスピードが、自分のキャリアの中で1番早かったです。構成を考えてからリリックを書き出したのではなく、気付いたら40小節書けていました。

 

 

 

 

⬇︎さらにこの曲のリミックコンテストが開催。
なんと賞金は10万円!このストーリーはまだまだ終わらない。

 


Tok10 / 君には見せない|

 

 

このMVを作るためクラウドファンディングに挑戦し、支援と話題を作り出し成功させた Tok10 

Trapかと思いきや、意外にもギターで弾き語りしているようなAcidでフォーキーなHIPHOP。君にすら見せない心の闇を「今日は時や星が踊りだすよ」と幻想的に描く。世界観が広がることで、闇がさらに奥深く感じられて心に残る。

 

 

 


|jaff / Text Me Feat.MADz’s|

( Prod. by jaff )

 

トラックメーカー jaffによる空気を突き動かすトラック。

長崎で結成された現在16才のクルーMADz’s(マッドジーズ)より2人が参加。Verse1は Kohjiya が担当し、メロディアスなフローながら母音がよく聴こえるラップが気持ちいい。Lazzy によるHookは、音の流れに逆らうことなく身をまかせ、淡々と歌いあげる。

「反省もするさそれは明後日」

不確かな余韻を残す。

 

Kohjiyaからのコメント

この曲は元々jaffと僕の曲でした。レコーティングブースのあるLazzyの家でリリックを書いている時、彼にHOOKをさせたら上手くいくのではと思いました。

「Text Me(=メールして)」という題名は決まっていたので、リリックの雰囲気を軽く伝えました。後は彼に任せた感じです。予想通り良いバースが返ってきたので嬉しかったです。

僕のスタイルは、聴き心地もリリックも重視しています。両立したやり方を模索中です。 リリックを書く時は鼻歌でリズムやフローを作ってから言葉を乗せています。聴きやすく感じるのはそのせいかも知れません。

MVを製作する時はクルーや友人以外にも、ビデオアニメーションや撮影ロケ地などの協力があってできるので凄く感謝をしています。 これからもよろしくお願いします^ ^

 

 

 


|G-YARD / 纏|

( Prod. by 呼煙魔 )

 

ビートメーカー呼煙魔 がその才能に惚れ込んでプロデュースしたという G-YARD 。ギュッと濃縮され塊となった言葉達が次々と耳に飛んでくる。

「日本刀握った侍 みたく言葉扱い」

切れ味の鋭いリリック。陶器を叩いたような打楽器が、韻をさらに小気味よくする。

 

この曲が収録されたアルバム
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|MARU-AI / RUNNIN’ UP|

( Prod. by DJ KENZI a.k.a BLACK BEATZ )

 

第2回高校生ラップ選手権に出場するなどバトルMCとしても実力ある長野のラッパー MARU-AI 

この曲は、米00年代を彷彿とさせるクラップ主体のイケ²トラック。ハスキーでダイナミックなラップは、テンションを落とすことなく突っ切り、HOOKで更に高度を上げる離れ技を見せる。踊りたい人はチェックセヨ。ハメ外セ‼️

 

 

 


|ANBIAS feat 焚巻 / 始|

( Track by 金色のツツ )

’12年にAlbum、’16年にSingleを発表以来、久々のリリースとなる東京出身 ANBIAS (アンビアス)。

イントロで鳴っていたビートが、Verseパートでは一転ハイハットのみになる。しかし、そのことに気が付かないほどラップが曲を引っ張っていく。

「俺は主役だから笑われよう 苦しんでる人 抱きしめよう」

“主役”“笑われる”という意外な組み合わせに虚を突かれ、自分の弱さも突かれるパンチライン。間髪入れずに始まるフックとビート。題名「始」を、音で感じさせる構成力が見事!

焚巻 の少しかすれた声も「不安の中で希望に手ぇ延ばす」という歌詞とマッチ。止まった気持ちを揺り動かす。

 


|noma×VEXEL / Yes I Am|

 

 

ビートメイクも行う 初心者さん / n00b 主催するドリームマッチ企画。くじ引きでランダムにペアを作り、わずか2週間で楽曲制作をし投票で勝負するというもの。そこにエントリーされたの一曲がこれ。

マイペースな夜猫族の noma はいつになく好戦的で早口なラップ。そして、それを上回る高速ラップを聴かせるのは謎多き VEXEL 。ドミノがカタカタカタと音を立てて倒れる快楽さ。メロディはnomaの色がしっかりと出ていて妥協なし。楽曲バトルゆえの化学反応が2人の良さを引き出している。こんなの聴いた事ないゾ。

 

VEXEL からのコメント

テーマは決めずにラップのスキルでリスナーの鼓膜の鼓膜をどう犯そうっ?

ってなった時にどの過程を踏んで耳までゴールさせようって考えてて

単に早いラップじゃつまらないので、細かい音の組み合わせでグルーブを作ろう

と思ってできたのが自分のバースでしたね。

 

noma からのコメント

VEXELくんのスタイルに合わせて間をとった結果、あの内容になった感じですね。あんまりああいう曲調は多くないですけど、僕の引き出しの一つです。

自分らしさを出そうと意識した訳ではありません。他の人がやらないやり方を常に意識しているので、そういう意味ではいつも通りでした!

あのトラックに決めたとき、絶対オートチューン使ってやろうと思って。ああいうトラップ的なスケールの曲でメロディつけるとみんな一辺倒になっちゃうので、僕の音楽的素養を最大限に活かしました。

制作に関しては、電話でビート決めたり構成決めたりして、あとは諸々相談しながら相手の声のデータが届いたら続きを録って送って、また続きが届いたらまた録って送ってって感じでした。

 

⬇︎nomaの配信シングルは聴き心地のいいポップな仕上がり。しかしこれも彼の一部でしかない。

 


|DONA JEEZY / ROKUDENASHI blues|

 

 

重力を感じるベースに、気だるい低音ラップでキメるのは姫路のクルーDONA JEEZY( 右京OSERRO 、anddy toy store

「行くぞ!3! 2! 3! 2! 1! 0!」で盛り上げるのがパターン化してきたTrap。その型を崩し、レゲエのリズムから盛り上がると思いきや、タンゴギターで油断させて、邪悪なディジュリドゥで躍らせる。一筋縄ではいかぬ反骨精神がいい💀

 


|Random Square / CUL8R|

 

 

石川県金沢市で活動するクルー Random Square

途中でハモりを入れるなど丁寧なコーラスワーク。フローを効かせた歌心ある楽曲に仕上がっている。丸みある低音ボイスがリバーブを効かせたギターと相まって透明感を感じさせる。

厳しい寒冷地ゆえの温もりがある。

 

 

 


|さらに聴きたい人へ|

上記の10曲以外に、紹介しきれなかった【5月のおすすめ】が60曲入ったプレイリストを作りました。連続して聴けるので好きな曲と出逢ってください。

現在’19年6月のプレイリストも作っていて、早くもいい曲がたまっています。

あと宣伝ですけど、Twitter(https://twitter.com/drumshisho)ではレビューを毎日更新しています。最新の国産HIPHOPに触れたい方はチャンネル登録 &フォローをお願いします🙇‍♂️

ではまた ✋🏽

 

 

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