【日本語ラップ 2019】2月のおすすめMV10選(各レビュー&ー部コメントつき)

〓 2月のHIPHOPトピック 〓


①KOHHが2年ぶりのフルアルバム『UNTITLED』を予告なしでゲリラ発売

ワンオクTakaも参加し、MVをアトラクション型劇場シート”MX4D®モーションシート”に乗りながらVRヘッドで鑑賞できるプロモーションをするなど話題になる。

 

②『ラップスタア誕生!Season3』 ¥ELLOW BUCKSが優勝する

レベルの高かったSeason3 Finalステージで、全国的には無名だった飛騨高山の ¥ELLOW BUCKS が会場の空気を飲みこむ圧巻のライブを披露。HIPHOPの層が厚くなっていることを証明した。

③“赤ちゃん婆ちゃん”が関西から全国に

68才でデビューしたMCでこ八と、孫のMC玄武のクルー“赤ちゃん婆ちゃん”が、NHK大津にテレビ出演したり、中日新聞の夕刊一面を飾るなど話題になる。

※赤ちゃん婆ちゃんの楽曲を後ほど紹介します。

 


ということで ’19年2月にYouTubeに公開されたオススメの10曲を紹介します。

今回、ラッパーYUU 、映像ディレクター MESS からコメントをもらいました。さらに若手ラッパー Puzz のミニインタビューもあり、読み応えある内容となっています。

有名・無名問わずセレクトしたので最後までお楽しみ下さい。

 

※ 歌詞=リリック、サビ=HOOK とHIPHOP用語で表記しています。
※ 本文で赤字のついたアーティスト名は、Twitterとリンクしています。


 

 


|裂固 / 夢の果て|

( Prod. by DJ MOTIVE )

 

 

『フリースタイルダンジョン』の2代目モンスターでおなじみ、岐阜のHIKIGANEsoundに所属する 裂固

イントロから裂固が言葉でグイグイひきつけ、1分21秒からハイハットとスネアが刻み、弾み、走りだすビートが痛快!

「同じ景色は飽きた 外へ出かける」

先へ先へと突き動かすリリックに、臆病な自分がざわめき出す。
気づけば一歩ふみ出してた。行動せずにはいられなくなる曲。

 

⬇︎この曲の配信リンク

 


|YUU / 衝動と解放|

( Track by 呼煙魔 )

 

 

大阪枚方のクルーHRKTに所属する YUU 待望のソロMV。

怪獣が登場しそうなスケール感あるBoomBap。
男気あるラップは、誠実さが垣間みれて気持ちいい。

「深い人情 足りない部分は教訓」

女性をbitchとかいう男がヤワい奴に思えてくる。
破壊力抜群の一曲👊

 

※著者が「今日も何も言えず時が経って焦ってた」というリリックが気になり、コメントをもらいました。

 

YUUからのコメント

曲を語る前に、クルーの話をさせてください。

HRKTを広めたのはTERUを筆頭にDraw4Scooby J だと思っています。
動き続けている奴は本当に止まらず動くので、少しでも止まるとどんどん置いていかれます。

自分は音源をたまに出してもそれほど広まらず、劣等感を感じていました。

その時の思いが「今日も何も言えず時が経って焦ってた」
というリリックに込められてます。

ひたすらに自分を研ぎ澄ましてリリックを書き続けようと決めました。
自分に日が当たった時、「やっぱりHRKTは凄い集団だ」と言わせてやろうと。

そして、どデカイ一発をカマそうと思ってできたのがこの曲です!

渾身のリリック
それにfeelした呼煙魔さんのトラック
MASTER FADERの撮るMV

これを機に自分の姿を見せます。

曲に込めた思いは他にもありますが、長くなるのでこのへんで(笑)

呼煙魔さんとの曲は、他にも沢山潜ませています。のちのち形にします。Liveでは何曲か歌っているので、生での動きもcheckしてもらえたら嬉しいです。

HRKTはもちろん、YUUとしても注目して下さい!!

 


|illmore / Drunk feat. BASI |

( Prod. by illmore )

 

 

トラックメイカー illmore が韻シストBASI を迎え、MUSIC LOVERに捧げた曲。

アナログレコードゆえに感じられる、針でこすられ音が鳴っている実感。
つい眺めてしまう回るレコードから透けるあの娘の笑顔〜宇宙。
歌いやすいメロディと音で繋がる多幸感が味わえる。

映像ディレクターである DJ KRO は白血病わずらって入院し、退院2日後に撮られたMV。
ほぼー発撮りで、仲間たちと喜びを分かち合っているのが伝わる。

 

この曲が収録されたアルバム『ivy』
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|Tag force / Drip|

( Prod. by OGRE WAVE )

 

 

大阪の17才3人組クルーTag force (S-kaineviteアキラ)。

怪しげな弦楽器がいざなうDOPEサウンド。
S-kaineがこもらせて歌うHOOK

「揺れる揺れてslow burning」

では、途切れずに波うつ煙が見えてくる。
三半規管を麻痺させてから聴くのが正解。
聴くだけで酔える!

 

 




|YUKSTA-ILL / TILL THE END OF TIME|

( Prod. by KOJOE )

 

 

東海RC SLUMに在籍する YUKSTA-ILL によるJAZZYな曲。

繰り返す「地球は回る」のフレーズ。
人工衛星から地球を眺めているような雄大な世界観。
高い目線ゆえに気づく、人と人が争うことの愚かさ。
それでも「手と手をとり」とポジティブなメッセージが刺さる。

美しき映像もチェックして欲しい。

 

このが収録されたアルバム『DEFY』
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|赤ちゃん婆ちゃん / 金くれよ|

( Prod. by Castro beats )

 

 

68才のMCでこ八と孫 MC玄武 のコンビ赤ちゃん婆ちゃんが、がっぷり四つでHIPHOPと向き合った作品。

・丁寧に韻をふみ重ねる MC玄武

・フローなラップで、Verse全体がフックの役割を果たす 大樹aka考え中

・リリックが強烈に突き刺さる MCでこ八

「絶対いらないクソなハンディ」
「絶対吐きたくないのは弱音」
「最高速最低限 金くれ!」
生き様とユーモアが反映されたリリック

68才でラップできるの? と疑った人の考えをひっくり返す力がある。
そしてこう思うはず。 人生の経験値に勝てるはずがないと。

 

⬇︎挑戦者であり続けるMCでこ八のインタビュー記事
彼女の言葉は、高齢者だけでなく若者にも勇気を与える。

 


|J’Da Skit × Leo Iwamura / EMpathy|

( Prod. by Leo Iwamura )

 

ラッパー J’Da Skit とビートメーカー Leo Iwamura とのジョイントアルバム『In My Life』。
そこから作られた3つ目のMVは、“生きるとは?” という答えのないテーマと向き合った曲。

「やることやって朽ちる」

ラッパーとして生き様・考えを文字に記したリリック。
いくつものネタを組み合わせたというトラックは生演奏と思わせるほどの繊細さ。

「多少荒くても共存し Life Goes On」というリリックと重なるろうそくの灯。
Dopeとは違う重厚感が感じられる。

 

映像ディレクター MESS からのコメント

この曲のMVは、第一に歌詞をじっくり聴いて考えてもらうことを目的としました。

私の解釈では、生活圏内の小さな世界ではなく、遠いところから世の中や道理について考え、一個人の生き方を問う曲です。

そこから構想を練り、歌詞を聴くことを邪魔しない範囲で、俯瞰して自分の生き方を見ているような映像を目指しました。

ろうそくの炎は命の灯火。
毎日働いて遊んで一喜一憂して、酒を呑みタバコを吸いながら俯瞰し、火を付けていく自分がいるというイメージです。

 

 


|WAWA / SHIRAFU|

 

 

京都で噂のヒップホップクルーDCA(通称DCAの奴ら)に所属するWAWA

京都らしい琴の凛とした雅さとTrapの緊張感が混ざり合った曲。
琴の残響音をうめるラップ。
ブレイクからのHOOKで、重ねた言葉がブリブリベースと混ざりスピード感を生みだす。

サビでギターのディストーションを一気にかけ、高揚感をあおるオルタナロックに似た快楽性。
次のHOOKが欲しくてたまらなくなるドラッグ感、最高!

 

⬇︎この曲が収録された1st EP『OWN WORST ENEMY』

 


|Puzz / A Lonely Space to die|

( Prod. by Fpotion )

Fpotion名義でトラックも作る東京在住20才のラッパーPuzz

とにかくズルいほど声が魅力的。
ドリーミーな音色にのせたフローは鼓膜が喜ぶ滑らかさ。

そして、曲名からは想像もできないポジティブさ。

「消えない傷は 〜 俺の表情を明るくした」
「近づいてく癌 〜 1人の時間で強くなれた」

など逆説を並べたリリックに心地よく揺さぶられる。

 

Puzz ミニインタビュー

──フローが聴き心地いいです。気をつけていることはありますか?

耳障りが良い音とスピードで発声することです。でもフローを意識し過ぎるとリリックがつたなくなるので、バランス良く魅せていきたいです。

 

──クルーには所属していますか?

muldiviというバンドに所属しています。

 

──今後の予定を教えてください。

2nd EP『Junk Fresco』は3月の下旬に公開予定です。

全て個人制作で作品を作ることを第1の目標にしました。曲の内容は、変わっていく自分についてフローしています。 制作に1年間ほどかかってしまったので、当初と今では感情が変化しているのが正直のところです、、(笑)

 

 

 


|BUPPON / Water Bars|

( Prod. by illmore / Executive Prod. by KOJOE )

 

 

山口出身の BUPPON による心の深淵と向きあった曲。

「静寂を割いて、沈黙を割いて」

と抑えた声で増していく凄味。
「So sweet」と歌う Kojoe のメロディは、絶望にも希望にも解釈がきでる残酷な美しさ。
自分とどこまで向き合えるか、どこまで深く潜れるか試される。

 

この曲が収録されたアルバム『enDroll』
⬇︎画像をクリックするとAmazonストアに飛べる。

 

 




さらに聴きたい人へ

上記の10曲以外に、紹介しきれなかった【2月のおすすめ】が 60曲入ったプレイリストを作りました。連続して聴けるので好きな曲と出逢ってください。

現在’19年3月のプレイリストも作っていて、早くもスゴいことになっています。
最新のHIPHOPに触れたい方はチャンネル登録をお願いします。
ではまた ✋🏽

 

 


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