【日本語ラップ 2019】4月のおすすめMV10選(各レビューつき)

どうも、HIPHOPライターのドラム師匠です。

4月はTwitterにて、
MVレビュー  ➡︎  33本
そしてブログ記事    ➡︎    2本 書きました。

そんな私が気になった

|4月のHIPHOPトピック|

 

①|SALU / RAP GAME|のRemixが次々と作られる

 

同じ曲をRemixをすることで、アーティストの個性が引き立つだけでなく、原曲を押し上げる構造。若手だけでなく中堅の SKY-HI や ERIONE まで参加しているのが面白い。Remix曲を上手くまとめた動画が コチラ

※後ほどKvi BabaによるRemixを紹介します。

 

② Shurkn PapがMV3本公開するなど4月も多作

 

このサイトでも頻繁に紹介している姫路のラッパーShurkn Pap 。毎月2〜3本のペースでMVに出演。どの曲もクオリティーが高く、早くも大物の貫禄が出ているが凄い!

 

 

③ 田我流が7年ぶりにアルバムをリリース

ソロツアーも行うなどセールも動員も結果を出すことで、中堅がHIPHOPシーンを引っ張っている。

※後ほど田我流の曲を紹介します。

 


ということで’19年4月にYouTubeに公開されたオススメの10曲を紹介します。有名・無名問わずセレクトしたので最後までお楽しみ下さい‼️

 

※ 歌詞=リリック、サビ=HOOK とHIPHOP用語で表記しています。
※ 本文で赤字のついたアーティスト名は、Twitterとリンクしています。

 


 

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|Kvi Baba / Rap Game (Remix) |

 

業界最注目、大阪出身のラッパー Kvi Baba (クヴィ・ババ)。自身の2nd EP 「19」に客演参加してくれた SALU へのお返しのようなRemix。

「夢の夢の夢の夢」と第一声から声の魅力にひきつけられる。
SALUの個性的な高声とは対照的に、現行HIPHOPのど真ん中を進む若者らしい声質。

「それでも強く息をしたい」

ラップが好きというピュアさが、歌い方やリリックから伝わってくる。ルックスも含めて、ラップゲームをどう勝ち上がるか楽しみで仕方がない。

 

 

 

 


|田我流 / Changes|

( Prod. by EVISBEATS, Kazuhiko Maeda )

 

NEWアルバム制作にあたり、ビート作りからチャレンジしたと言う山梨のラッパー 田我流(でんがりゅう)。

「同じままじゃ飽きてしまうから」

変わる事の大切さを訴える。心地いいシンセBASSとスペーシーな声のエフェクトは、未来からの前向きなメッセージに思えてくる。LAに端を発したビートミュージック Brainfeeder ともリンクする音像が刺激的。

中堅ラッパーが良質な作品をリリースしているのは頼もしい。

 

 

紆余曲折ありながらも時間をかけて作られた3rdアルバム
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|¥ellow Bucks / Control Prod|

( Prod. by Lil’Yukichi )

 

AbemaTV『ラップスタア誕生』シーズン3で優勝し、LIVEではオーディエンスが大合唱するなど一躍スターダムにのしあがった飛騨高山のラッパー ¥ellow Bucks (イエローバックス)。

1stEPに収録された、シタールのワンループにラップを合わせた曲。一定のリズムが単調にならず、声の良さにずっと聴いていたい中毒性あり。ダウナーさに脳がとけそうになる。

「この地に足を付けろ」

と優勝してもおごるな!と自分に言い聞かせているのも好感が持てる。

 

 

⬇︎この曲が収録された1st EP

 

 


|總 / 八島坂 ~魂吐曇街|

( Prod. by OGRE WAVE )

 

キリキリと内臓をこすり付けるラップをするのは、8cloud broz SEERESクルーに所属する  (そう)。

要所要所に散りばめられた漢字ワードは、百鬼夜行〜江戸川乱歩を連想させるオドロオドロしさ。黒人カルチャーとは異なる文脈から生まれた、日本の風土に違和感なくなじむHIPHOP。

これぞJAPANオリジナル!世界と闘える。

 

 

⬇︎この曲が収録されたEP

【 EP レビュー 】
ブレイクビーツ〜Dubstep系の音に、他との違いを見せつけるM-①。町に劇薬を数滴たらすことで生まれる歪んだ世界観。見えない物まで見えそうな怖さ。それでいて、この国のDNAを受け継いだ懐かしさがある。M-④で心を許すかは自己責任で、どうぞ!

 

 


|SUSHIBOYS / DRUG|

( MUSIC by RhymeTube )

 

新生活が始まった人に捧げる曲。
HIPHOPの中毒性で人生が変わったという2人は、薬物ネタに偏ったシーンに皮肉を効かせる。

「本当に好きなことならば いずれ自分の武器になる」

メンバーだった EVIDENCE が’18年12月に脱退し、3人組から2人ユニットになった  SUSHIBOYS だが、ファンの心配を吹き飛ばす清々しいアレンジもいい。

 

 

メンバー3人での最後の作品となったEP
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|Fuma no KTR / Heartbreak|

( Beat by vxnyl )

 

’19年4月3日に行われた第15回高校生RAP選手権で決勝まで勝ち進んだ藤KooSことFuma no KTR 。そのRAP選手権後に消息不明になり、SNSで様々な憶測が流れた数日後に発表された曲。

ダーク系声色をいくつも使い分ける表現力に驚かされる。
「病む街」を溶け入りそうに描く危うさが魅力的。

「Heartbreak!Heartbreak!」が、「晴れ!晴れ!」に聞こえるのは偶然か?
新しい門出を予感させる演出に期待が高まる!

 

 


|NAGAN SERVER / l feat. Marter|

( Prod. by Phis Light )

 

コントラバスを片手にラップする大阪のラッパー NAGAN SERVER 。

「大切な刹那はいただきもの 未来授かるYOU & I 」

繊細にささやくラップは曖昧になった記憶をたぐり寄せる。
JAZZY SPORT所属のシンガー Marter の歌声に思わず空を見上げ、あなたとの未来を想像する。かすむ空がよく似合う仕上がりとなっている。

またアニメーター西村美香 氏によるボールペンでデッサンしたようなイラストも素晴らしい。曲と交わることで、白黒の絵が頭の中で無意識に色付いていく。

音楽だけでなく映像にも注目して欲しい。

 

 

この曲がラストに収録されたアルバム
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|Disry × 剛斗 / Just Going|

( Prod. by 湯煙bee )

 

四国を背負いながら沖縄を拠点に活動するラッパー Disry と、東京在住でイベント“叩き上げ”を主催するラッパー 剛斗 (たけと)の共演。

2人とも言葉を前へ前へと押し出すスタイル。だがこの曲では、Disryが肩の力を抜いて「西日」のアンニュイさを表現。彼の歌の巧みさに気づくだけでなく、剛斗の威勢の良さとドラムの太さを引き立たせている。

引き算の美学がハマった作品。

 

 

骨太なビートが楽しめる、剛斗が’18年発表したアルバム(※Just Goingは未収録)
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|CSCALE / Living Die|

 

東京都大田区出身で 、地元のクルー River Sound Motel に所属する CSCALE

マリリンマンソンを彷彿とさせる、ギリギリ場所ゆえに響くサウンド。ゴス系+Trapは、実に危ういダイナミズム。

「遥か彼方飛ばす 俺のイカレVibes」

トゲトゲしさ中に美しさを見いだせる存在感。’18年9月ごろから音楽制作を始めたばかりというから驚かずにいられない。

 

 


|空音 / Mr.mind|

( Prod. by cheapWord )

 

歯切れの良さと卓越したテクニックが特徴の尼崎のラッパー 空音 の初MV。

これは心の中にいるもう1人の自分と対話した曲。
ネガティブは指先に、ポジティブは気休めという位置関係。
それでも指先から物語性あるリリックが生み出される。

高校を卒業をむかえ人生の岐路に立った18の春。
就職先の内定を辞退し、ラッパーとして生きること選んだ男に説得力が宿る。

 

 

⬇︎この曲が収録された1st EP

 

 


|さらに聴きたい人へ|

上記の10曲以外に、紹介しきれなかった【4月のおすすめ】が60曲入ったプレイリストを作りました。連続して聴けるので好きな曲と出逢ってください。

現在’19年5月のプレイリストも作っていて、早くもいい曲がたまっています。

さらにTwitter(https://twitter.com/drumshisho)ではレビューを毎日更新しています。
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ではまた ✋🏽

 

 

 

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